犬鳴山で蛍狩り
この山地を、”犬鳴山”と呼称する由来となった、義犬の石造、
大阪府泉佐野市のユルキャラ”であるイヌナッキン”は、犬鳴山の義犬伝説に因んでいます。
犬鳴山の義犬伝説
天徳年間(957〜961年)紀州のある猟師が鹿を追って滝のあたりに来た時、連れていた愛犬が
うるさく吠えたてました。そのせいで獲物を取り逃がした猟師は、怒って犬の首をはねてしまったのです。
愛犬の首はそのまま踊り上がって、猟師を呑もうと狙っていた大蛇にかみつき、蛇とともに
息絶えてしまいました。 犬が吠えたのは、主人の危急にいち早く気づき、救おうとしたからでした。
この心を知った猟師は悔いて修行者となり、愛犬をねんごろに供養し、また自分の田地を不動堂に
寄進しました。 この時より宇多帝(うだてい)より犬鳴山と勅号を賜うたのである。
犬鳴山沿いの渓流
犬鳴山で蛍狩り
日本で鑑賞できる代表的な蛍は、ゲンジホタル・ヘイケホタル・ヒメホタルです。
成虫は、ゲンジホタルの方が少し大きく、発光も強めです。
平野部で繁殖していたヘイケホタルは、農薬の散布や用水路の改修で住環境を追われ、今日、姿を消し、
おります。だからホタルと言えば、山間部で繁殖するゲンジホタルである。
ヘイケ蛍が自宅近くの田園で飛ばなくなって久しいが、自宅周辺の用水路で蛍狩りをした少年時代が
懐かしい。泉佐野市中庄から少し足を伸ばし、山間部の犬鳴山沿いの渓流まで行けば、川辺を乱舞する、
神秘的な蛍の飛翔を楽しめます。
蛍狩り(観賞)の見頃は、6月7日から14日の父の日辺りです。光り輝く蛍は、水中から地上に出て、
二週間程の短い青春に、求愛を終えて生涯を閉じます。夏至(6/21)の到来前に見られなくなります。
車のライトを消し、道路の脇に流れる、渓流の河川敷に降りてゆけば、ゲンジ蛍が光を放ちながら飛び
交っております。ゲンジホタルの鑑賞時期は5〜7月、ヘイケホタルは6〜8月が一般的。
蛍鑑賞ができるのは、夜7時〜9時頃で、月明かりがない・雨上がりで湿度が高い・風がないなどの条件が
揃うと蛍は、活発に飛び交い活動します。
蛍の光はオスとメスが出会うための合図。メスの弱い光に対してオスが強い光を放ち、雄が雌に
プロポーズの合図をしています。蛍の持つ発光物質をルシフェラーゼという酵素で酸化させ、発光する
仕組みになっています。
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