ISO9001:2008年版規格解説及び用語解説 ISO取得支援専門バンコウコンサルテイング

ISO9001の規格及び用語の解説


 

 ISO9001の概要

     および規格解説

 

 

           Bankouコンサル事務所

           コンサルタント 坂口 春司

 

 

 

 

   ISOとは

 

 国際標準化機構

   ・1947年発足、本部はジュネーブ

   ・「任意の国際規格」(電気機器関連以外) 

         各国の遵守を強制していない 

   ・機構図 

      総会(年1回開催) 

      理事会(理事国18カ国) 

      技術管理評議会

      専門委員会(TC176

 

 

 

 

    ISOとは

 

 品質マネジメントシステム国際規格  

   ・1970年代後半、欧米諸国で乱立 

    -米国  :

    英国  :

    -仏国  :

    -独国  :

    -カナダ :

   ・国家、産業分野別規格は国際的な通商上

   「技術障壁」   統合化の動き 

 








我が国は、英国版を採用しています


 

 

 ISOとは 

 

 ISO9001規格 

 1987  1994  2000年  2008年

  制定   改訂   改訂    改訂 

       9001 

  要求事項 9002   9001(1本化)

       9003 

  指針   9004   9004 

  用語   8402   9000 

 

 

 

 

 ISO90012008規格

 

 改正の背景 

  ・5年毎に見直すルールに基づく国際的調査

   - ISO9001 と9004の関係の明確化

   - 環境マネジメント規格との両立性

   - あらゆる規模・業態の組織への適用

   - プロセスアプローチの全面的導入

   - 「顧客満足」の観点からの要求事項

   - 「継続的改善」の概念の全面導入

 

 

 

 

 ISO90012008規格 

 主な特徴 

  ・ISO9000ファミリー規格 

    - ISO9001への一本化 

    - プロセスアプローチの採用 

  ・ISO9001品質マネジメントシステム要求事項 

    - あらゆる業種・規模への適用 

    - 環境マネジメントシステム規格との両立性 

    - トップマネジメントの責任・役割の拡大 

    - 継続的改善の強調 

    - 文書化要求事項の緩和

 

 

 

 

 

ISO9001への一本化:90019003

(設計・開発、製造、検査)

 

システムにプロセスアプローチを採用:PDCA(計画・実施・検証・改善)を取り入れている

 


 

 

ISO90012008規格 

 主な特徴 

   ・品質マネジメントの原則の採用 

    1 「顧客重視」

    2 「リーダーシップ」 

    3 「人々の参画」 

    4 「プロセスアプローチ」 

    5 「マネジメントへのシステムアプローチ」 

    6 「継続的改善」 

    7 「意思決定への事実に基づくアプローチ

    8 「供給者との互恵関係」 

 

 

 

 

 ISO90012008規格 

 コア規格

   ・品質マネジメントシステムー基本および用語 

    ISO9000:2005  JIS Q 9000:2005 

   ・品質マネジメントシステムー要求事項 

    ISO9001:2008  JIS Q 9001:2008 

   ・品質マネジメントシステムーパフォーマンス
    改善の指針

    ISO9004:2008  JIS Q 9004:2008 

   ・品質及び/又は環境マネジメントシステム監査

    の指針 

     ISO19011:2002  JIS Q 19011:2003

 

 

 

 

 ISO9001導入状況

 日本では1990年代から普及 

   ・33,9682004120日現在)

   ・JAB認定分(http://www:jab.or.jp)

 認証取得企業 

   ・製造業から建設業・サービス業へ 

   ・大企業から中小企業へ 

 

 


 

 

 審査登録制度

 日本認定機関 

   ・日本適合性認定協会(JAB)1993年発足

 

            相互承認(IAF) 

 海外の認定機関 

   ・英国    UKAS

   ・オランダ  RVA

   ・米国    RAB

 

 

 

 

 

 品質マネジメントシステム 

 

 品質マネジメントシステム(JIS Q 9000:3.2.3)

   ・品質に関して組織を指揮し、管理するための

    マネジメントシステム 

 

 マネジメントシステム(JIS Q 9000:3.2.2) 

   ・方針及び目標を定め、その目標を達成する

    ためのシステム 

 

 

 


 

 

 

 品質マネジメントシステム 

 

 品質方針(JIS Q 9000 3.2.4) 

   ・トップマネジメントによって正式に表明された

    品質に関する組織の全体的な意図及び方

    向付け 

  

 品質目標((JIS Q 9000 3.2.5) 

   ・品質に関し、追求し、目指すもの 

 

 

 

 

 

 

 品質マネジメントシステム 

 品質マネジメントシステム 

   「品質方針及び品質目標を設定し、 

    これらの品質目標を達成するために

    組織を指揮し管理するための 

    マネジメントシステムである

 

 

 


 

 

 品質マネジメントシステム構築のポイント 

 

 トップマネジメントの関与 

 管理責任者の人選 

 文書・記録の量 

  ・重い   軽い 

 審査機関の選択 

 内部監査の有効性 

 マネジメントレビュー 

 

 

 

 

 JIS Q 9001:2008 規格

 

    序文 

 1  適用範囲 

 2  引用規格 

 3  定義 

 4  品質マネジメントシステム 

 5  経営者の責任         要求事項

 6  資源の運用管理         shall

 7  製品実現           ~すること

 8  測定、分析及び改善    

 

 

 

 

 

 序文    

0.1一般 

  ・ISO9001を翻訳し、作成した日本工業規格

  ・参考は手引きであり、要求事項ではない

  ・点線の下線を施した箇所は原文にはない

  ・品質保証に加え、顧客満足の向上も目指す

  ・品質マネジメントシステムの構造の均一化

   又は文書の画一化が規格の意図ではない

  ・内部監査に加え外部監査にも利用できる

  ・品質マネジメントの原則を考慮して作成した

 

 

 


 

 

 序文

0.2 プロセスアプローチ 

  ・プロセスアプローチの採用を推奨している

  ・プロセスを明確にし、その相互関係を把握し、

   運営管理することとあわせて、一連のプロセ

   スをシステムとして適用すること

  ・Plan   :目標及びプロセスを設定する

  ・Do    :プロセスを実行する

  ・Check  :監視、測定し、結果を報告する

  ・Act    :改善するための処置をとる

 

 

 

 

 

 序文

0.3 JIS Q 9004との関係 

   90019004は整合性のある一対 

  

IS Q 9001

IS Q 9004

内容

要求事項を規定

パフォーマンス改善の手引きを提供 

焦点

品質マネジメントシステムの有効性

パフォーマンス・効率

用途

審査登録・契約用

 

 

 

 

 

 序文

0.3 JIS Q 9004との関係 

  有効性(JIS Q 9000 3.2.14).

  「計画した活動が実行され、計画した結果

   が達成された程度

 効率(JIS Q 9000 3.2.15).

  「達成された結果と使用された資源との関

   系」

 

 

 


 

 序文

0.4 他のマネジメントシステムとの両立性 

  JIS Q 14001(環境マネジメントシステムー仕様

   及び利用の手引き)と両立 

  ・環境、労働安全衛生、財務、リスクマネジメ

   ントと統合可能 

  ・既存のマネジメントシステムを適用させても可

 

 

 

 

 適用範囲

  

 1.1 一般 

   製品は顧客向けに意図された製品又は

    顧客が要求した製品 

  

 1.2 適用 

   ・適用不可能な要求事項は除外してもよい

   除外できるのは7.の要求事項のみ

   ・顧客・規制要求事項を満たす能力、責任に

    影響をあたえないこと

 

 

 

 

 引用規格 

  

 JIS Q 9000:2008 

   ・品質マネジメントシステムー基本及び用語 

 

 

 

 

 定義 

 定義 

 サプライチェーン 

    仕入(外注先)    自社    お客様 

   製品という用語はサービスのことも意味

    する 

 


 

 

 品質マネジメントシステム

  

 4.1 一般要求事項

   QMSの確立、文書化、実施、維持 

   QMSの有効性の継続的改善 

   実施  :決められたことをやる 

   維持  :必要ならば改定すること 

   継続的改善 (JIS Q 9000 3.2.13) 

    「要求事項を満たす能力を高めるために

     繰り返し行われる活動」 

 

 

 

 

 品質マネジメントシステム

  

 4.2 文書化に関する要求事項 

   文書 (JIS Q 9000 3.7.2) 

   「情報及びそれを保持する媒体」 

    状況の変化を反映するために改訂できる

  

   記録 (JIS Q 9000 3.7.6)  

   「達成した結果を記述した、又は実施した活

    動の証拠を提出する文書」 

    事実を述べたもので改訂できない 

 

 

 

 

品質マネジメントシステム 

  

 4.2 文書化に関する要求事項 

 4.2.1 一般 

   QMSに必要な文書  

   )品質方針、品質目標 

   b)品質マニュアル 

   c)文書化された手順(6手順書) 

   d)組織が必要と判断した文書 

   e)規格が要求する記録21記録) 

 

 


 

 

 品質マネジメントシステム 

  

 品質マニュアル(ISO9000:2000 3.7.4)    

  「組織の品質マネジメントシステムを規定する文書」

   a)QMCの適用範囲(製品・部門・活動)

     適用除外の詳細と理由 

   b)”文書化された手順

     参照できる情報 

   c)プロセス間の相互関係 

   ・規定要求事項をカバーする必要はない 

   ・QMCで使用する文書体系の記述は不要 

 

 

 

 

 

7.3設計・開発 適用除外の詳細と

理由 

当社は顧客から提供された仕様に基づき製品を加工しており、設計・開発に該当するプロセスは無いため。

 

 

 品質マネジメントシステム 

  

 文書管理(文書化された手順”1/6) 

   a)承認 

   b)レビュー  更新、再承認 

   c)変更、現在の改訂版の明確化(最新版)

   d)適切な版の利用性(配布管理) 

   e)読みやすさ、識別 

   f)外部文書の明確化、配布管理 

   g)廃止文書の誤用防止、識別 

 

 

 

 

 品質マネジメントシステム 

  

 3 文書管理 

  ・手順 (JIS Q 9000 3.4.5) 

   「活動又はプロセスを実行するために規定

    された方法」 

  ・レビュー (JIS Q 9000 3.8.7) 

   「設定された目標を達成するための検討対

    象の適切性、妥当性及び有効性を判定

    するために行われる活動」 

 

 


 

 

品質マネジメントシステム 

  

  記録の管理(“文書化された手順”2/6) 

   ・要求事項への適合の証拠(evidence) 

   ・QMSの効果的運用の証拠(evidence) 

   ・識別   :何の記録か分類、タイトル付与

   ・保管   :保管場所の確保と指定 

   ・保護   :汚損、変色、散逸、喪失防止 

   ・検索   :ファイリング方法、見出し 

   ・保管期間 :法的要求優先、廃棄or保管 

   ・廃棄   :廃棄の時期、方法

 

 

 

 

経営者の責任 

  

  経営者のコミットメント:経営者の確約 

   ・コミットメント、トップマネジメントQMSの計

    画、実施及び改善に深く関与すること 

   ・その証拠として 

   a)要求事項を満たすことの重要性の周知 

   b)品質方針の設定       5.3

   c)品質目標の設定       5.4.1

   d)マネジメントレビューの実施   5.6

   e)資源の提供         6.1

 

 

 

コミットメント:確実な約束=確約この場合、“経営者の確約”

 

 

 経営者の責任 

  

  顧客重視 

   ・顧客満足 (JIS Q 9000 3.1.4)  

   「顧客の要求事項が満たされている程度 

    に関する顧客の受け止め方」 

   ・要求事項 (JIS Q 9000 3.1.2)  

   「明示されている、通常暗黙のうちに了解 

    されている、又は義務として要求されて 

    いるニーズ若しくは期待」

 

 


 

経営者の責任 

  

 5.3 品質方針 

    a)事業目的との整合性 

    b)要求事項への適合   コミットメント

     QMSの継続的改善   コミットメント

    c)目標設定・レビューの枠組み 

    d)組織全体への伝達、理解 

    e)適切性持続のためのレビュー 

 

 

 

 

経営者の責任 

  

 5.4 計画 

 5.4.1 品質目標 

   ・それぞれの部門及び階層 

    (at relevant functions and levels) 

   ・製品要求事項を満たすための目標 

   ・達成度が判定可能(measurable) 

   ・品質方針との整合性 

 

 

 

 

 

経営者の責任 

  

 5.4.2 品質マネジメントシステムの計画 

              QC工程表 

              施工計画書 

    (5.4.2)     (7.1) 

 

   a)品質目標4.1の要求事項を満たす計画 

   b)変更の際の完整性(良好な状態の維持) 

 

 

 

 

 

 

 

 

QC工程表は、製品の品質計画書とも呼ばれ、製品の材料手配に始まり、出荷までの各プロセスを表します。


 

 

 経営者の責任 

  

 5.5 責任、権限及びコミュニケーション 

 5.5.1 責任及び権限 

   責任 :履行しなければならないものとして

        課せられた任務または義務 

   権限 :任務を遂行するために付与された

        業務上の特権、職能又は資格 

   ・責任及び権限を定め、周知徹底する。 

   ・組織図、職務分掌、職務分担表など 

 

 

 

 

 

経営者の責任 

  

 5.5.2 管理責任者 

   ・Management representative 

      :経営者の代理人 

   ・a member of management 

      :必ずしも一人である必要はない 

    a)QMSのプロセスの確立、実施、維持 

    b)QMSの実施状況、改善の必要性の報告 

    c)顧客要求事項に対する認識を高める 

 

 

 

 

 

 経営者の責任 

  

 5.5.3 内部コミュニケーション 

   ・適切なコミュニケーションプロセスの確立

   QMSの有効性に関する情報交換 

  

   ・コミュニケーション

       :双方向の情報交換 

   ・会議、朝礼、社内報、LAN 

 

 

 


 

 

 経営者の責任 

 5.6 マネジメントレビュー 

 5.6.1 一般 

   ・あらかじめ定めた間隔でQMSをレビュー

   QMSの改善の機会の評価 

   QMSの変更の必要性の評価 

   マネジメントレビューの結果の記録(1/21)

 

 

 

 

 経営者の責任 

 5.6.2 

    a)内部監査、外部監査の結果 

    b)顧客からの苦情、要望、賞賛 

    c)プロセスの実施状況、製品の適合性 

    d)予防処置及び是正処置 

    e)前回のレビュー結果のフォローアップ 

    f)QMSに影響を及ぼす変更 

    g)改善提案 

 

 

 

 

経営者の責任 

 5.6.3 ネジメントレビューからのアウトプット

   ・以下に関する決定及び処置 

   a)QMS及びそのプロセスの有効性の改善

   b)製品の改善 

   c)資源の必要性 

 

 

 

 

 資源の運用管理 

 6.1 資源の提供 

  ・資源 :要員、財源、施設、設備、技法 

        及び方法 

   ・以下の事項に必要な資源を 

   明確(determine)にし、提供する

   a)QMSの実施、維持、有効性の継続的改善 

   b)顧客満足向上 

 

 


 

 

 資源の運用管理 

  

 62 人的資源 

 621 一般 

  製品品質に影響を与える要員 

  ・力量 (JIS Q 9000 3.9.2)

   「知識と技能を適用するための実証された 

    能力」 

  ・教育(education)、訓練(training) 

   技能(skills)、経験(experience) 

 









要員:製品品質に影響ある仕事をする従業員

 

特定業務に従事する認定資格者を明確にする。 

・内部監査員 
・最終検査員 
・特殊工程員

 

 

資源の運用管理 

  

 6.2.2 力量、認識及び教育・訓練 

   a)必要な力量を明確にする 

   b)上記の力量がもてるよう教育・訓練 

    又は他の処置をとる 

   c) 教育・訓練、他の処置の有効性を評価 

   d)自分の仕事の意味と重要性の認識 

    品質目標達成に必要な貢献の認識 

   e)教育、訓練、技能、経験の記録(2/21)

 

 



部門内の要員が現在保有している資格・能力:「スキルマップ」

 

教育・訓練のニーズに基づき、教育訓練計画を作成する:「年間教育訓練計画書」

 

教育、訓練、技能、経験に関する記録:「教育・訓練個人記録」

 

 

 資源の運用管理 

  

 6.3 インフラストラクチャー 

  ・インフラストラクチャー (JIS Q 9000 3.3.3)

   「組織の運営のために必要な施設、設備 

    及びサービスに関するシステム」 

  ・ インフラストラクチャーの明確化提供、維持

   a)建物、作業場所、ユーテイリテイ― 

   b)設備(ソフトウエア、ハードウエア) 

   c)支援業務(輸送、通信など) 

 

 

 


 

 

 資源の運用管理 

  

 6.4 作業環境 

  ・作業現場 (JIS Q 9000 3.3.4) 

   「作業が行われる場の条件の集まり」 

  ・条件には、物理的、社会的、心理的、及び 

   環境的要因を含む 

  ・作業環境を明確にし、運営管理する 

 

 

 

 

 

工場内の作業環境:安全管理 

管理方法:安全靴の着用

測定室の作業管理:温度・湿度管理

管理方法:20℃±2℃を保つ

湿度・温度の確認
1回/日)

 

 

 製品実現 

  

 7.1 製品実現の計画 

   製品実現に必要なプロセスの計画と構築

   ・以下の事項を明確(determine)する

   a)製品の品質目標及び要求事項 

   b)特有なプロセス(工程)及び文書の必要性 

   c)検証、妥当性確認、監視、検査、試験 

   及び合否判定基準 

   d)工程・製品の適合性実証に必要な記録 

                   (3/21)

 

 

 

 

 

 7.製品実現

  

■7-1製品実現の計画 

   品質計画 (JIS Q 9000 3.2.9)  

   「品質目標を設定すること、並びにその品

    質目標を達成するために必要な運用プロ

    セス及び関連する資源を規定することに

    焦点を合わせた品質マネジメントの一部」

   参考 品質計画書の作成が、品質計画の

      一部となる場合がある 

 

 

 

 

 

製品実現の計画を明確にした

QC工程表」「図面」「プログラム」などを作成する

様式は業務の実施に適したものとする


 

 

 製品実現 

  

 7.2 顧客関連のプロセス 

 7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化 

    a)顧客が規定した要求事項    明示

     (引渡し及び引渡し後の活動を含む)

    b)指定された用途、意図された用途に応じ

     た要求事項          暗黙

    c)法令・規制要求事項      義務

    d)組織が定める追加要求事項

 

 

 

 

顧客が明示した要求事項:「図面」「FaX」
「注文書」

 

 暗黙の要求事項:
「弁当に箸が付く」

 規制要求事項:
「日本工業規格」など

 

 

 製品実現 

  

 7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー 

   ・製品提供のコミットメントをする前のレビュー

    (見積書提出・注文受諾・注文変更受諾前) 

   a)製品要求事項が定められているか 

 

   b)以前に聞いた内容と異なる点は解決済か 

   c)要求事項を満たす能力があるか 

   ・レビュー結果及び取られた処置の記録 

                   (4/21)

 

 

 

 

顧客要求事項の確認結果を「見積書」または「注文書」に記録して押印し、品質記録として維持する

 

 

 製品実現 

  

 7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー 

   書面によらない注文(口頭、電話など) 

        

   受諾前に要求事項を確認 

   注文変更の場合 

        

   関連文書の修正 

   変更後の要求事項の周知徹底 

 

 

 

 

 

口頭、電話など注文を受けた場合:「図面」などに記録する

 

注文の変更内容を注文書・図面・FaXなどに記録する


 

 

 製品実現 

  

 7.2.3 顧客とのコミュニケーション 

   コミュニケーション方法を明確にし、実施する

   a)製品情報 

      カタログ、製品規格 

   b)引合い、契約、注文、注文変更 

      注文書、FAXEDI 

   c)フィードバック 

      クレーム、要望、提案、賞賛 

 

 

 

 

 

 製品実現 

  

 73 設計・開発 

 7.3.1 設計・開発の計画 

   設計・開発 (JIS Q 9000 3.4.4)  

    「要求事項を、製品、プロセス又はシステム 

     の、規定された特性又は仕様書に変換す

     る一連のプロセス」 

 

 

 

 

 

適用除外の理由: 当社には設計・開発に該当するプロセスはないため

 

 

 製品実現 

  

 7.3.1 設計・開発の計画 

   ・設計・開発の計画と管理 

   ・以下の事項を明確にする(設計計画書) 

   a) 設計・開発の段階 

   b)レビュー、検証、妥当性確認 

   c)責任及び権限 

   ・インターフェースの運営管理 

   ・設計・開発計画(設計計画書)の更新 

 

 

 


 

 

 製品実現 

  

 7.3.2 設計・開発へのインップト 

   ・インップトを明確にし、記録を維持(5/21)

   a)機能・性能に関する要求事項 

   b)法令・規制要求事項 

   c)類似設計から得られた情報 

   d)その他の要求事項 

   ・インップトの適切性のレビュー 

   ・漏れ、あいまい、相反することはないか 

 

 

 

 

 

 製品実現 

  

 7.3.3 設計・開発からのアウトップト 

   ・インプットと対比検証できる様式 

   ・次の段階に進める前の承認 

   a) インプットの要求事項を満たす 

   b)購買、製造に適切な情報を提供 

   c)合否判定基準 

   d)安全・適正な使用に必要な特性 

 

 

 

 

 

 製品実現 

  

 7.3.4 設計・開発のレビュー 

   ・設計・開発の計画に従う体系的なレビュー

   a) 設計・開発の結果は要求事項を満たすか

   b)問題点の明確化と必要な処置の提案 

   ・関係部門の代表の参加 

   ・レビュー結果及び必要な処置の記録(6/21) 

  

 

 


 

  

 製品実現 

  

 7.3.5 設計・開発の検証 

   ・設計・開発の計画に従う検証 

   アウトプットはインプットの要求事項を満たす

    か 

   ・検証の結果及び必要な処置の記録(7/21)

 

 

 


 

 

 製品実現 

  

 7.3.6 設計・開発の妥当性確認 

   妥当性確認”(JIS Q 9000 3.8.5)

   「客観的証拠を提示することによって、特

    定の意図された用途又は適用に関する

   要求事項が満たされていることを確認す

   ること」

   ・妥当性確認のための使用条件は、実環境

   でも模擬でもよい。

 

 

 

 

 

 製品実現 

  

 7.3.7 設計・開発の変更確認 

   ・設計・開発の変更を明確にし、記録を維持

   ・変更に対するレビュー、検証、妥当性確認

   ・変更が他の部分に及ぼす影響、引渡し済み

    の製品に及ぼす影響 

   ・変更のレビュー、検証、妥当性確認の結果

    及び必要な処置の記録 (9/21)

 

 

 

 

 

 製品実現 

 74 購買

 7.4.1 購買プロセス

  ・購買製品が購買要求事項を満たす

  ・供給者・購買製品の管理の方式と程度は、

   工程、製品に及ぼす影響に応じて定める

  ・供給者の評価、選定

  ・選定、評価、再評価の基準

  ・評価の結果及び必要な処置の記録(10/21)

 

 

 


 

 

 製品実現 

 742 購買情報

  購買情報を明確にする

   a)製品、手順、プロセス、設備の承認

   b)要員の適格性確認(qualification)

   c)QMSに関する要求事項

  ・購買要求事項の妥当性

 

 

仕入品の品名・数量・納期などの要求事項を注文書・図面で明確にする

 

 

 製品実現 

 7.4.3 購買製品の検証

  ・必要な検査、その他の活動を定め、実施

  ・供給者先での検証の要領、出荷許可の方法

   を購買情報に規定
 

 

 

 

 製品実現 

 7.5 製造及びサービス提供

 7.5.1 製造及びサービス提供の管理

  ・製造の計画と、管理された状態での実行

   a)製品特性を定めた情報の利用

   b)作業手順の利用

   c)適切な設備の利用

   d)監視機器、測定機器の利用、使用

   e)監視、測定の実施

   f)引渡し、引渡し後の活動の実施

 

 

 

 

 

製品特性を定めた
「図面」の利用

必要に応じて
「作業手順書」が利用できる

 

 

 製品実現 

 7.5.2 製造及びサービス提供に関する

      プロセスの妥当性確認

  ・検査ができないか、使用後にしか不具合が

   わからないプロセスは妥当性確認する

   a)プロセスのレビュー、承認の基準

   b)設備の承認、作業者の資格認定

   c)所定の方法、手順の適用

   d)プロセスの記録(11/21

   e)妥当性の再確認

 

 

 

7.5.2プロセスの妥当性確認特殊工程)溶接工程など

 


 

 

 製品実現 

 7.5.3 識別及びトレーサビリテイ

  ・検査の識別      しょう油とソース

  ・検査状態の識別    検査前と検査後

  ・トレーサビリテイ(JIS Q 9000 3.5.4)

   「考慮の対象となっているものの履歴、

   適用又は所在を追跡できること」

  ・トレーサビリテイの管理と記録(12/21)

 

 

 

 

表示や置き場により識別する

 

当社の製品は、図番、出荷日を基準にして「検査書」「納品伝票」などにより追跡する

 

 

 製品実現 

 7.5.4 顧客の所有物

  ・顧客の所有物に対し注意を払う

  ・識別、検証、保護・防護の実施

  ・紛失、損傷、不具合の報告、記録(13/21)

 

 



顧客所有物を受入れたら支給伝票などに基づき、品名、外観などの検査を行う

現品は識別し、適切な場所で保管する

 

 

 7.5.5 製品の保存

  ・製品を適合した状態で保存

  ・識別、取扱い、包装、保管、保護

  ・製品を構成する要素(parts)にも適用

 

 

 

製品の保存:識別・包装・保管・保護

識別し適切な場所に保管する

 

 

 製品実現 

 7.6 監視機器及び測定機器の管理

  ・実施すべき監視及び測定の明確化

  ・必要な監視機器及び測定機器の明確化

  ・要求事項を満たす監視及び測定ができる

   プロセスの確立

 

 

 

 

測定項目と必要精度を明確にし、適切な監視、測定機器を選定して「計測器管理台帳」に記載する


 

 

 製品実現 

 7.6 監視機器及び測定機器の管理

  ・測定値の正当性が求められる場合

   a)国際・国家標準とトレース可能な標準に

    基づく校正又は検証。国際・国家標準が

    ない場合に用いた基準の記録(14/21)

   b)機器の調整、再調整

   c)校正状態の識別

   d)精度に影響を与える操作の防止装置

   e)取扱い、保守、保管における保護

 

 

 

 

 

 

 

監視、測定機器を外部校正する頻度は3年

 

 

 製品実現 

 7.6 監視機器及び測定機器の管理

  ・校正外れの場合、その測定機器の測定結果

   妥当性評価と記録(15/21)

  ・測定機器と影響を受けた製品の処置

  ・校正及び検証の結果の記録(16/21)

  ・コンピュータソフトウエアによる監視及び測定

   の能力確認(工程投入前、以後の再確認)

 

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.1 一般

  ・以下の事項のために監視、測定、分析及び

   改善のプロセスの計画、実施

   a)製品の適合性の実施

   b)QMSの適合性の確実化

   c)QMSの有効性の継続的改善

  ・統計的手法を含む方法、使用の程度の決定

 

 

 


 

 

 測定、分析及び改善 

 8.2.1 顧客満足

  ・顧客要求事項を満たしているどうかについて

   顧客がどのように受けとめているか

  ・情報の入手方法及び使用方法の決定

             

  ・クレーム件数   データ分析(8.4a)参照

 

   アンケート      

   聞き取り調査     改善

 

 

 

 

測定、分析及び改善 

 8.2.2 内部監査

  ・以下の目的で内部監査を実施

   a)QMSの適合性

    個別製品実現の計画(7.1)への適合

    規格要求事項への適合

    QMS要求事項への適合性

   b)QMSの有効性

    効果的な実施、維持

 

 

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.2.2 内部監査

  ・監査プログラムの策定

  ・監査の基準・範囲・頻度・方法の規定

  ・監査員の客観性、公平性の確保

  ・自らの仕事は監査できない

  ・監査の計画、実施、報告、記録(17/21)

   維持に関する(“文書化された手順”3/6)

  ・不適合とその原因を除去するための処置

  ・とられた処置の検証と検証結果の報告

 

 

 

 

「年間内部監査計画書」に内部監査の

基準、範囲、頻度及び方法を定める


 

 

 測定、分析及び改善 

 8.2.3 プロセスの監視及び測定

  ・QMSのプロセスの監視、測定

  ・計画どおりの結果を達成する能力があること

   を実証できる方法

  ・計画どおりの結果が達成できない場合は、

   修正、是正処置の実施

 

 

 

 

測定、分析及び改善 

 8.2.4 製品の監視及び測定

  ・製品の特性の監視、測定

  ・個別製品実現の計画(7.1)に従って実施

  ・合否判定基準への適合の証拠の維持

  ・リリースを許可した人を明記した記録

                 (18/21)

  ・定めた監視、測定を実施するまで出荷しない

  ・権限をもつもの、顧客の承認があれば可

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.2.4 製品の監視及び測定

  ・リリース”(JIS Q 9000 3,6,13)

   「プロセスを次の段階に進めることを認める

   こと」

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.3 不適合製品の管理

  ・不適合製品の識別、管理(誤用防止)

  ・処理に関する管理、責任及び権限

          (“文書化された手順”4/6)

  ・不適合製品の処理

   a)不適合の除去処置(修正、手直し)

   b)特別採用

   c)使用ができない処置(廃棄、再資源化)

 

 


 

 

 測定、分析及び改善 

 8.3 不適合製品の管理

  ・不適合の性質(nature)と処置の記録

                (19/21)

  ・修正した場合は再検証する

  ・引渡し後の不適合に対する適切な処置 

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.3 不適合製品の管理

  ・不適合” (JIS Q 9000 3,6,13)

   「要求事項を満たしていないこと」

  ・特別採用” (JIS Q 9000 3,6,11)

   「規定要求事項に適合していない製品の使

    用又はリリースを認めること」

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.3 不適合製品の管理

  ・修正” (JIS Q 9000 3,6,6)

   「検出された不適合を除去するためにとる

    処置」

  ・修理” (JIS Q 9000 3,6,9)

   「意図された用途に対し受入可能とするた

    めに、不適合製品にとる処置」

  ・手直し” (JIS Q 9000 3,6,7)

   「要求事項に適合させるための、不適合製

    品にとる処置」

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.4 データの分析

   QMSの適切性、有効性の実証 

   QMSの有効性の継続的改善の可能性評価 

  ・適切なデータの明確化、収集、分析 

   監視及び測定(8.2参照)で得られたデータ、

   その他のデータを利用 

 

 


 

 

 測定、分析及び改善 

 8.4 データの分析

  ・データ分析により、以下の情報を提供 

   a)顧客満足 

   b)製品要求事項への適合性 

  ・c)プロセスと製品の特性及び傾向 

   d)供給者

  ・統計的手法 

   パレート図、チェックシート、特性要因図 

   散布図、ヒストグラム、管理図、層別など

 

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.5 改善 

 8.5.1 継続的改善

    品質方針、品質目標、監査結果、データ分析 

    是正処置、予防処置、マネジメントレビュー

         

    QMSの有効性の継続的改善 

 

 

 

 

 

 測定、分析及び改善 

 8.5.2 是正処置 

  ・再発防止のため、不適合の原因除去の処置 

  ・以下の事項の(“文書化された手順”5/6)

 a)内容確認 

   b)原因の特定 

   c)是正処置の必要性評価 

   d)是正処置の決定、実施 

   e)是正処置の結果の記録(20/21) 

   f) a)e)の活動のレビュー 

 

 


 

 

 測定、分析及び改善 

 8.5.3 予防処置 

  ・起こりうる不適合の発生防止のため、不適合

   の原因除去の処置 

   以下の事項の(“文書化された手順”6/6)

a)不適合および原因の特定

   b)予防処置の必要性評価 

  ・c)予防処置の決定、実施 

   d)予防処置の結果の記録(21/21)

   e) a)d)の活動のレビュー 

 

 


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