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ISO9001の概要 および規格解説
Bankouコンサル事務所 コンサルタント 坂口 春司
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ISOとは
■国際標準化機構 ・1947年発足、本部はジュネーブ ・「任意の国際規格」(電気機器関連以外) 各国の遵守を強制していない ・機構図 総会(年1回開催) 理事会(理事国18カ国) 技術管理評議会 専門委員会(TC176)
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ISOとは
■品質マネジメントシステム国際規格 ・1970年代後半、欧米諸国で乱立 -米国 : -英国 : -仏国 : -独国 : -カナダ : ・国家、産業分野別規格は国際的な通商上 「技術障壁」 統合化の動き
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我が国は、英国版を採用しています |
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ISOとは
■ISO9001規格 1987 1994 2000年 2008年 制定 改訂 改訂 改訂 9001 要求事項 9002 9001(1本化) 9003 指針 9004 9004 用語 8402 9000
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ISO9001:2008規格
■改正の背景 ・5年毎に見直すルールに基づく国際的調査 - ISO9001 と9004の関係の明確化 - 環境マネジメント規格との両立性 - あらゆる規模・業態の組織への適用 - プロセスアプローチの全面的導入 - 「顧客満足」の観点からの要求事項 - 「継続的改善」の概念の全面導入
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ISO9001:2008規格 ■主な特徴 ・ISO9000ファミリー規格 - ISO9001への一本化 - プロセスアプローチの採用 ・ISO9001品質マネジメントシステム要求事項 - あらゆる業種・規模への適用 - 環境マネジメントシステム規格との両立性 - トップマネジメントの責任・役割の拡大 - 継続的改善の強調 - 文書化要求事項の緩和
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ISO9001への一本化:9001~9003 (設計・開発、製造、検査)
システムにプロセスアプローチを採用:PDCA(計画・実施・検証・改善)を取り入れている |
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ISO9001:2008規格 ■主な特徴 ・品質マネジメントの原則の採用 1 「顧客重視」 2 「リーダーシップ」 3 「人々の参画」 4 「プロセスアプローチ」 5 「マネジメントへのシステムアプローチ」 6 「継続的改善」 7 「意思決定への事実に基づくアプローチ」 8 「供給者との互恵関係」
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ISO9001:2008規格 ■コア規格 ・品質マネジメントシステムー基本および用語 ISO9000:2005 JIS Q 9000:2005 ・品質マネジメントシステムー要求事項 ISO9001:2008 JIS Q 9001:2008 ・品質マネジメントシステムーパフォーマンス ISO9004:2008 JIS Q 9004:2008 ・品質及び/又は環境マネジメントシステム監査 の指針 ISO19011:2002 JIS Q 19011:2003
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ISO9001導入状況 ■日本では1990年代から普及 ・33,968(2004年1月20日現在) ・JAB認定分(http://www:jab.or.jp) ■認証取得企業 ・製造業から建設業・サービス業へ ・大企業から中小企業へ
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審査登録制度 ■日本認定機関 ・日本適合性認定協会(JAB)、1993年発足
相互承認(IAF) ■海外の認定機関 ・英国 UKAS ・オランダ RVA ・米国 RAB
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品質マネジメントシステム
■品質マネジメントシステム(JIS Q 9000:3.2.3) ・品質に関して組織を指揮し、管理するための マネジメントシステム
■マネジメントシステム(JIS Q 9000:3.2.2) ・方針及び目標を定め、その目標を達成する ためのシステム
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品質マネジメントシステム
■品質方針(JIS Q 9000 3.2.4) ・トップマネジメントによって正式に表明された、 品質に関する組織の全体的な意図及び方 向付け
■品質目標((JIS Q 9000 3.2.5) ・品質に関し、追求し、目指すもの
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品質マネジメントシステム ■品質マネジメントシステム 「品質方針及び品質目標を設定し、 これらの品質目標を達成するために 組織を指揮し管理するための マネジメントシステムである」
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品質マネジメントシステム構築のポイント
■トップマネジメントの関与 ■管理責任者の人選 ■文書・記録の量 ・重い 軽い ■審査機関の選択 ■内部監査の有効性 ■マネジメントレビュー
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JIS Q 9001:2008 規格
■ 序文 ■1 適用範囲 ■2 引用規格 ■3 定義 ■4 品質マネジメントシステム ■5 経営者の責任 要求事項 ■6 資源の運用管理 shall ■7 製品実現 ~すること ■8 測定、分析及び改善
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■0.1一般 ・ISO9001を翻訳し、作成した日本工業規格 ・”参考”は手引きであり、要求事項ではない ・点線の下線を施した箇所は原文にはない ・品質保証に加え、顧客満足の向上も目指す ・品質マネジメントシステムの構造の均一化 又は文書の画一化が規格の意図ではない ・内部監査に加え外部監査にも利用できる ・品質マネジメントの原則を考慮して作成した
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序文 ■0.2 プロセスアプローチ ・プロセスアプローチの採用を推奨している ・プロセスを明確にし、その相互関係を把握し、 運営管理することとあわせて、一連のプロセ スをシステムとして適用すること ・Plan :目標及びプロセスを設定する ・Do :プロセスを実行する ・Check :監視、測定し、結果を報告する ・Act :改善するための処置をとる
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序文 ■0.3 JIS Q 9004との関係 ・9001と9004は整合性のある一対
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序文 ■0.3 JIS Q 9004との関係 ・”有効性”(JIS Q 9000 3.2.14). 「計画した活動が実行され、計画した結果 が達成された程度 ・”効率” (JIS Q 9000 3.2.15). 「達成された結果と使用された資源との関 系」
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序文 ■0.4 他のマネジメントシステムとの両立性 ・JIS Q 14001(環境マネジメントシステムー仕様 及び利用の手引き)と両立 ・環境、労働安全衛生、財務、リスクマネジメ ントと統合可能 ・既存のマネジメントシステムを適用させても可
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1.適用範囲
■1.1 一般 ・”製品”は顧客向けに意図された製品又は 顧客が要求した製品
■1.2 適用 ・適用不可能な要求事項は除外してもよい ・除外できるのは7.の要求事項のみ ・顧客・規制要求事項を満たす能力、責任に 影響をあたえないこと
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2.引用規格
■JIS Q 9000:2008 ・品質マネジメントシステムー基本及び用語
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3.定義 ■定義 ■サプライチェーン 仕入(外注先) 自社 お客様 ・”製品”という用語は”サービス”のことも意味 する
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■4.1 一般要求事項 ・QMSの確立、文書化、実施、維持 ・QMSの有効性の継続的改善 ・”実施” :決められたことをやる ・”維持” :必要ならば改定すること ・”継続的改善” (JIS Q 9000 3.2.13) 「要求事項を満たす能力を高めるために 繰り返し行われる活動」
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4.品質マネジメントシステム
■4.2 文書化に関する要求事項 ・”文書” (JIS Q 9000 3.7.2) 「情報及びそれを保持する媒体」 →状況の変化を反映するために改訂できる
・”記録” (JIS Q 9000 3.7.6) 「達成した結果を記述した、又は実施した活 動の証拠を提出する文書」 →事実を述べたもので改訂できない
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4.品質マネジメントシステム
■4.2 文書化に関する要求事項 ■4.2.1 一般 ・QMSに必要な文書 a)品質方針、品質目標 b)品質マニュアル c)”文書化された手順”(6手順書) d)組織が必要と判断した文書 e)規格が要求する”記録”(21記録)
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4.品質マネジメントシステム
■4.2.2 品質マニュアル(ISO9000:2000 3.7.4) 「組織の品質マネジメントシステムを規定する文書」 a)QMCの適用範囲(製品・部門・活動) 適用除外の詳細と理由 b)”文書化された手順” 参照できる情報 c)プロセス間の相互関係 ・規定要求事項をカバーする必要はない ・QMCで使用する文書体系の記述は不要
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7.3設計・開発 適用除外の詳細と 理由 当社は顧客から提供された仕様に基づき製品を加工しており、設計・開発に該当するプロセスは無いため。 |
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4.品質マネジメントシステム
■4.2.3 文書管理(”文書化された手順”1/6) a)承認 b)レビュー → 更新、再承認 c)変更、現在の改訂版の明確化(最新版) d)適切な版の利用性(配布管理) e)読みやすさ、識別 f)外部文書の明確化、配布管理 g)廃止文書の誤用防止、識別
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4.品質マネジメントシステム
■4.2.3 文書管理 ・”手順” (JIS Q 9000 3.4.5) 「活動又はプロセスを実行するために規定 された方法」 ・”レビュー” (JIS Q 9000 3.8.7) 「設定された目標を達成するための検討対 象の適切性、妥当性及び有効性を判定 するために行われる活動」
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4.品質マネジメントシステム
■4.2.4 記録の管理(“文書化された手順”2/6) ・要求事項への適合の証拠(evidence) ・QMSの効果的運用の証拠(evidence) ・”識別” :何の記録か分類、タイトル付与 ・”保管” :保管場所の確保と指定 ・”保護” :汚損、変色、散逸、喪失防止 ・”検索” :ファイリング方法、見出し ・”保管期間” :法的要求優先、廃棄or保管 ・”廃棄” :廃棄の時期、方法
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■5.1 経営者のコミットメント:経営者の確約 ・コミットメント、トップマネジメントがQMSの計 画、実施及び改善に深く関与すること ・その証拠として a)要求事項を満たすことの重要性の周知 b)品質方針の設定 5.3 c)品質目標の設定 5.4.1 d)マネジメントレビューの実施 5.6 e)資源の提供 6.1
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コミットメント:確実な約束=確約この場合、“経営者の確約” |
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5.経営者の責任
■5.2 顧客重視 ・”顧客満足” (JIS Q 9000 3.1.4) 「顧客の要求事項が満たされている程度 に関する顧客の受け止め方」 ・”要求事項” (JIS Q 9000 3.1.2) 「明示されている、通常暗黙のうちに了解 されている、又は義務として要求されて いるニーズ若しくは期待」
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5.経営者の責任
■5.3 品質方針 a)事業目的との整合性 b)要求事項への適合 コミットメント QMSの継続的改善 コミットメント c)目標設定・レビューの枠組み d)組織全体への伝達、理解 e)適切性持続のためのレビュー
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5.経営者の責任
■5.4 計画 ■5.4.1 品質目標 ・それぞれの部門及び階層 (at relevant functions and levels) ・製品要求事項を満たすための目標 ・達成度が判定可能(measurable) ・品質方針との整合性
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5.経営者の責任
■5.4.2 品質マネジメントシステムの計画
QC工程表 施工計画書 (5.4.2) (7.1)
a)品質目標4.1の要求事項を満たす計画 b)変更の際の完整性(良好な状態の維持)
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QC工程表は、製品の品質計画書とも呼ばれ、製品の材料手配に始まり、出荷までの各プロセスを表します。 |
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5.経営者の責任
■5.5 責任、権限及びコミュニケーション ■5.5.1 責任及び権限 ・”責任” :履行しなければならないものとして 課せられた任務または義務 ・”権限” :任務を遂行するために付与された 業務上の特権、職能又は資格 ・責任及び権限を定め、周知徹底する。 ・組織図、職務分掌、職務分担表など
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5.経営者の責任
■5.5.2 管理責任者 ・Management representative :経営者の代理人 ・a member of management :必ずしも一人である必要はない a)QMSのプロセスの確立、実施、維持 b)QMSの実施状況、改善の必要性の報告 c)顧客要求事項に対する認識を高める
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5.経営者の責任
■5.5.3 内部コミュニケーション ・適切なコミュニケーションプロセスの確立 ・QMSの有効性に関する情報交換
・”コミュニケーション” :双方向の情報交換 ・会議、朝礼、社内報、LAN
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5.経営者の責任 ■5.6 マネジメントレビュー ■5.6.1 一般 ・あらかじめ定めた間隔でQMSをレビュー ・QMSの改善の機会の評価 ・QMSの変更の必要性の評価 ・マネジメントレビューの結果の記録(1/21)
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5.経営者の責任 ■5.6.2 a)内部監査、外部監査の結果 b)顧客からの苦情、要望、賞賛 c)プロセスの実施状況、製品の適合性 d)予防処置及び是正処置 e)前回のレビュー結果のフォローアップ f)QMSに影響を及ぼす変更 g)改善提案
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5.経営者の責任 ■5.6.3 マネジメントレビューからのアウトプット ・以下に関する決定及び処置 a)QMS及びそのプロセスの有効性の改善 b)製品の改善 c)資源の必要性
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■6.1 資源の提供 ・”資源” :要員、財源、施設、設備、技法 及び方法 ・以下の事項に必要な資源を 明確(determine)にし、提供する a)QMSの実施、維持、有効性の継続的改善 b)顧客満足向上
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6.資源の運用管理
■6.2 人的資源 ■6.2.1 一般 ・製品品質に影響を与える要員 ・”力量” (JIS Q 9000 3.9.2) 「知識と技能を適用するための実証された 能力」 ・教育(education)、訓練(training) 技能(skills)、経験(experience)
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要員:製品品質に影響ある仕事をする従業員
特定業務に従事する認定資格者を明確にする。 ・内部監査員 |
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6.資源の運用管理
■6.2.2 力量、認識及び教育・訓練 a)必要な力量を明確にする b)上記の力量がもてるよう教育・訓練 又は他の処置をとる c) 教育・訓練、他の処置の有効性を評価 d)自分の仕事の意味と重要性の認識 品質目標達成に必要な貢献の認識 e)教育、訓練、技能、経験の記録(2/21)
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教育・訓練のニーズに基づき、教育訓練計画を作成する:「年間教育訓練計画書」
教育、訓練、技能、経験に関する記録:「教育・訓練個人記録」 |
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6.資源の運用管理
■6.3 インフラストラクチャー ・”インフラストラクチャー” (JIS Q 9000 3.3.3) 「組織の運営のために必要な施設、設備 及びサービスに関するシステム」 ・ インフラストラクチャーの明確化、提供、維持 a)建物、作業場所、ユーテイリテイ― b)設備(ソフトウエア、ハードウエア) c)支援業務(輸送、通信など)
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6.資源の運用管理
■6.4 作業環境 ・”作業現場” (JIS Q 9000 3.3.4) 「作業が行われる場の条件の集まり」 ・条件には、物理的、社会的、心理的、及び 環境的要因を含む ・作業環境を明確にし、運営管理する
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工場内の作業環境:安全管理 管理方法:安全靴の着用 測定室の作業管理:温度・湿度管理 管理方法:20℃±2℃を保つ 湿度・温度の確認 |
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■7.1 製品実現の計画 ・製品実現に必要なプロセスの計画と構築 ・以下の事項を明確(determine)する a)製品の品質目標及び要求事項 b)特有なプロセス(工程)及び文書の必要性 c)検証、妥当性確認、監視、検査、試験 及び合否判定基準 d)工程・製品の適合性実証に必要な記録 (3/21)
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7.製品実現 ・”品質計画” (JIS Q 9000 3.2.9) 「品質目標を設定すること、並びにその品 質目標を達成するために必要な運用プロ セス及び関連する資源を規定することに 焦点を合わせた品質マネジメントの一部」 参考 品質計画書の作成が、品質計画の 一部となる場合がある
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製品実現の計画を明確にした 「QC工程表」「図面」「プログラム」などを作成する 様式は業務の実施に適したものとする |
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7.製品実現
■7.2 顧客関連のプロセス ■7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化 a)顧客が規定した要求事項 明示 (引渡し及び引渡し後の活動を含む) b)指定された用途、意図された用途に応じ た要求事項 暗黙 c)法令・規制要求事項 義務 d)組織が定める追加要求事項
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顧客が明示した要求事項:「図面」「FaX」
暗黙の要求事項: 規制要求事項: |
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7.製品実現
■7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー ・製品提供のコミットメントをする前のレビュー (見積書提出・注文受諾・注文変更受諾前) a)製品要求事項が定められているか
b)以前に聞いた内容と異なる点は解決済か c)要求事項を満たす能力があるか ・レビュー結果及び取られた処置の記録 (4/21)
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顧客要求事項の確認結果を「見積書」または「注文書」に記録して押印し、品質記録として維持する
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7.製品実現
■7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー ・書面によらない注文(口頭、電話など) ↓ 受諾前に要求事項を確認 ・注文変更の場合 ↓ 関連文書の修正 変更後の要求事項の周知徹底
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口頭、電話など注文を受けた場合:「図面」などに記録する
注文の変更内容を注文書・図面・FaXなどに記録する |
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7.製品実現
■7.2.3 顧客とのコミュニケーション ・コミュニケーション方法を明確にし、実施する a)製品情報 カタログ、製品規格 b)引合い、契約、注文、注文変更 注文書、FAX、EDI c)フィードバック クレーム、要望、提案、賞賛
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7.製品実現
■7.3 設計・開発 ■7.3.1 設計・開発の計画 ・” 設計・開発” (JIS Q 9000 3.4.4) 「要求事項を、製品、プロセス又はシステム の、規定された特性又は仕様書に変換す る一連のプロセス」
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適用除外の理由: 当社には設計・開発に該当するプロセスはないため |
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7.製品実現
■7.3.1 設計・開発の計画 ・設計・開発の計画と管理 ・以下の事項を明確にする(設計計画書) a) 設計・開発の段階 b)レビュー、検証、妥当性確認 c)責任及び権限 ・インターフェースの運営管理 ・設計・開発計画(設計計画書)の更新
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7.製品実現
■7.3.2 設計・開発へのインップト ・インップトを明確にし、記録を維持(5/21) a)機能・性能に関する要求事項 b)法令・規制要求事項 c)類似設計から得られた情報 d)その他の要求事項 ・インップトの適切性のレビュー ・漏れ、あいまい、相反することはないか
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7.製品実現
■7.3.3 設計・開発からのアウトップト ・インプットと対比検証できる様式 ・次の段階に進める前の承認 a) インプットの要求事項を満たす b)購買、製造に適切な情報を提供 c)合否判定基準 d)安全・適正な使用に必要な特性
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7.製品実現
■7.3.4 設計・開発のレビュー ・設計・開発の計画に従う体系的なレビュー a) 設計・開発の結果は要求事項を満たすか b)問題点の明確化と必要な処置の提案 ・関係部門の代表の参加 ・レビュー結果及び必要な処置の記録(6/21)
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7.製品実現
■7.3.5 設計・開発の検証 ・設計・開発の計画に従う検証 ・アウトプットはインプットの要求事項を満たす か ・検証の結果及び必要な処置の記録(7/21)
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7.製品実現
■7.3.6 設計・開発の妥当性確認 ・”妥当性確認”(JIS Q 9000 3.8.5) 「客観的証拠を提示することによって、特 定の意図された用途又は適用に関する 要求事項が満たされていることを確認す ること」 ・妥当性確認のための使用条件は、実環境 でも模擬でもよい。
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7.製品実現
■7.3.7 設計・開発の変更確認 ・設計・開発の変更を明確にし、記録を維持 ・変更に対するレビュー、検証、妥当性確認 ・変更が他の部分に及ぼす影響、引渡し済み の製品に及ぼす影響 ・変更のレビュー、検証、妥当性確認の結果 及び必要な処置の記録 (9/21)
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7.製品実現 ■7.4 購買 ■7.4.1 購買プロセス ・購買製品が購買要求事項を満たす ・供給者・購買製品の管理の方式と程度は、 工程、製品に及ぼす影響に応じて定める ・供給者の評価、選定 ・選定、評価、再評価の基準 ・評価の結果及び必要な処置の記録(10/21)
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7.製品実現 ■7.4.2 購買情報 ・購買情報を明確にする a)製品、手順、プロセス、設備の承認 b)要員の適格性確認(qualification) c)QMSに関する要求事項 ・購買要求事項の妥当性 |
仕入品の品名・数量・納期などの要求事項を注文書・図面で明確にする |
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7.製品実現 ■7.4.3 購買製品の検証 ・必要な検査、その他の活動を定め、実施 ・供給者先での検証の要領、出荷許可の方法 を購買情報に規定 |
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7.製品実現 ■7.5 製造及びサービス提供 ■7.5.1 製造及びサービス提供の管理 ・製造の計画と、管理された状態での実行 a)製品特性を定めた情報の利用 b)作業手順の利用 c)適切な設備の利用 d)監視機器、測定機器の利用、使用 e)監視、測定の実施 f)引渡し、引渡し後の活動の実施
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製品特性を定めた 必要に応じて |
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7.製品実現 ■7.5.2 製造及びサービス提供に関する ・検査ができないか、使用後にしか不具合が わからないプロセスは妥当性確認する a)プロセスのレビュー、承認の基準 b)設備の承認、作業者の資格認定 c)所定の方法、手順の適用 d)プロセスの記録(11/21) e)妥当性の再確認
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■7.5.2プロセスの妥当性確認(特殊工程)溶接工程など
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7.製品実現 ■7.5.3 識別及びトレーサビリテイ ・検査の識別 しょう油とソース ・検査状態の識別 検査前と検査後 ・トレーサビリテイ(JIS Q 9000 3.5.4) 「考慮の対象となっているものの履歴、 適用又は所在を追跡できること」 ・トレーサビリテイの管理と記録(12/21)
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表示や置き場により識別する
当社の製品は、図番、出荷日を基準にして「検査書」「納品伝票」などにより追跡する |
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7.製品実現 ■7.5.4 顧客の所有物 ・顧客の所有物に対し注意を払う ・識別、検証、保護・防護の実施 ・紛失、損傷、不具合の報告、記録(13/21)
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現品は識別し、適切な場所で保管する |
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■7.5.5 製品の保存 ・製品を適合した状態で保存 ・識別、取扱い、包装、保管、保護 ・製品を構成する要素(parts)にも適用
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製品の保存:識別・包装・保管・保護 識別し適切な場所に保管する |
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7.製品実現 ・実施すべき監視及び測定の明確化 ・必要な監視機器及び測定機器の明確化 ・要求事項を満たす監視及び測定ができる プロセスの確立
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測定項目と必要精度を明確にし、適切な監視、測定機器を選定して「計測器管理台帳」に記載する
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7.製品実現 ■7.6 監視機器及び測定機器の管理 ・測定値の正当性が求められる場合 a)国際・国家標準とトレース可能な標準に 基づく校正又は検証。国際・国家標準が ない場合に用いた基準の記録(14/21) b)機器の調整、再調整 c)校正状態の識別 d)精度に影響を与える操作の防止装置 e)取扱い、保守、保管における保護
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監視、測定機器を外部校正する頻度は3年 |
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7.製品実現 ■7.6 監視機器及び測定機器の管理 ・校正外れの場合、その測定機器の測定結果 妥当性評価と記録(15/21) ・測定機器と影響を受けた製品の処置 ・校正及び検証の結果の記録(16/21) ・コンピュータソフトウエアによる監視及び測定 の能力確認(工程投入前、以後の再確認)
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■8.1 一般 ・以下の事項のために監視、測定、分析及び 改善のプロセスの計画、実施 a)製品の適合性の実施 b)QMSの適合性の確実化 c)QMSの有効性の継続的改善 ・統計的手法を含む方法、使用の程度の決定
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8.測定、分析及び改善 ■8.2.1 顧客満足 ・顧客要求事項を満たしているどうかについて 顧客がどのように受けとめているか ・情報の入手方法及び使用方法の決定 ↓ ↓ ・クレーム件数 データ分析(8.4a)参照
アンケート ↓ 聞き取り調査 改善
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8.測定、分析及び改善 ■8.2.2 内部監査 ・以下の目的で内部監査を実施 a)QMSの適合性 個別製品実現の計画(7.1)への適合 規格要求事項への適合 QMS要求事項への適合性 b)QMSの有効性 効果的な実施、維持
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8.測定、分析及び改善 ■8.2.2 内部監査 ・監査プログラムの策定 ・監査の基準・範囲・頻度・方法の規定 ・監査員の客観性、公平性の確保 ・自らの仕事は監査できない ・監査の計画、実施、報告、記録(17/21)の 維持に関する(“文書化された手順”3/6) ・不適合とその原因を除去するための処置 ・とられた処置の検証と検証結果の報告
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「年間内部監査計画書」に内部監査の 基準、範囲、頻度及び方法を定める |
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8.測定、分析及び改善 ■8.2.3 プロセスの監視及び測定 ・QMSのプロセスの監視、測定 ・計画どおりの結果を達成する能力があること を実証できる方法 ・計画どおりの結果が達成できない場合は、 修正、是正処置の実施
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8.測定、分析及び改善 ■8.2.4 製品の監視及び測定 ・製品の特性の監視、測定 ・個別製品実現の計画(7.1)に従って実施 ・合否判定基準への適合の証拠の維持 ・リリースを許可した人を明記した記録 (18/21) ・定めた監視、測定を実施するまで出荷しない ・権限をもつもの、顧客の承認があれば可
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8.測定、分析及び改善 ■8.2.4 製品の監視及び測定 ・”リリース”(JIS Q 9000 3,6,13) 「プロセスを次の段階に進めることを認める こと」
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8.測定、分析及び改善 ■8.3 不適合製品の管理 ・不適合製品の識別、管理(誤用防止) ・処理に関する管理、責任及び権限 (“文書化された手順”4/6) ・不適合製品の処理 a)不適合の除去処置(修正、手直し) b)特別採用 c)使用ができない処置(廃棄、再資源化)
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8.測定、分析及び改善 ■8.3 不適合製品の管理 ・不適合の性質(nature)と処置の記録 (19/21) ・修正した場合は再検証する ・引渡し後の不適合に対する適切な処置
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8.測定、分析及び改善 ■8.3 不適合製品の管理 ・”不適合” (JIS Q 9000 3,6,13) 「要求事項を満たしていないこと」 ・”特別採用” (JIS Q 9000 3,6,11) 「規定要求事項に適合していない製品の使 用又はリリースを認めること」 |
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8.測定、分析及び改善 ■8.3 不適合製品の管理 ・”修正” (JIS Q 9000 3,6,6) 「検出された不適合を除去するためにとる 処置」 ・”修理” (JIS Q 9000 3,6,9) 「意図された用途に対し受入可能とするた めに、不適合製品にとる処置」 ・”手直し” (JIS Q 9000 3,6,7) 「要求事項に適合させるための、不適合製 品にとる処置」
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8.測定、分析及び改善 ■8.4 データの分析 QMSの適切性、有効性の実証 QMSの有効性の継続的改善の可能性評価 ・適切なデータの明確化、収集、分析 監視及び測定(8.2参照)で得られたデータ、 その他のデータを利用
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8.測定、分析及び改善 ■8.4 データの分析 ・データ分析により、以下の情報を提供 a)顧客満足 b)製品要求事項への適合性 ・c)プロセスと製品の特性及び傾向 d)供給者 パレート図、チェックシート、特性要因図 散布図、ヒストグラム、管理図、層別など
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8.測定、分析及び改善 ■8.5 改善 ■8.5.1 継続的改善 品質方針、品質目標、監査結果、データ分析 是正処置、予防処置、マネジメントレビュー ↓ QMSの有効性の継続的改善
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8.測定、分析及び改善 ■8.5.2 是正処置 ・再発防止のため、不適合の原因除去の処置 ・以下の事項の(“文書化された手順”5/6) a)内容確認 b)原因の特定 c)是正処置の必要性評価 d)是正処置の決定、実施 e)是正処置の結果の記録(20/21) f) a)~e)の活動のレビュー
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8.測定、分析及び改善 ■8.5.3 予防処置 ・起こりうる不適合の発生防止のため、不適合 の原因除去の処置 以下の事項の(“文書化された手順”6/6) a)不適合および原因の特定 b)予防処置の必要性評価 ・c)予防処置の決定、実施 d)予防処置の結果の記録(21/21) e) a)~d)の活動のレビュー
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