問題を解決するQC七つ道具:特性要因図


特性要因図

 

意義

特性(品質)に影響している要因を系統的に図解することで、原因追及が容易になる



説明


特性とは結果のことです。要因とは重要な原因のことです。

特性要因図とは、重要な原因の候補をリストアップし図で整理したものです。
特性要因図は、あくまで仮説ですから本当の原因をデータで確認するための準備として使う
ツールになります。
特性要因図は、特性(製品の性能や機能を云う)と、それに影響を及ぼすと思われる要因

(特性に影響を与える原因となりうること)との関連を系統的に網羅して図解したものです。

そして作り上げた特性要因図から重要と思われる要因をマークして、
問題解決のテーマに
設定してゆきます。
特性要因図では考えられる全ての要因を一枚の用紙に書き出し、
分類と体系化をすることになります。

この作成過程の中で、発想・気付き・連想が出やすくなります。
また体系化することで全体の構造を俯瞰できるので、重要な要因を推測することも
可能となります。
出来あがった形が魚の骨のようなので別名「フィッシュボーン」といいます。


作成手順

1 特性と背骨を書く
  問題とする特性を決め、右側に大きく枠で囲って書きます。続いて特性から左に大きく
  背骨を書きます。

2.大骨の記入
  特性に影響を与える要因を大まかな分類で選び出して、背骨に向かって大骨を書きます。
  大骨の先には要因を枠で囲んで書きます。

3.中骨、小骨の記入
  大骨の要因では、大まかな特性のため具体的なレベルには至りません。
  要因を掘り下げて、出てきたのを中骨、さらに小骨の要因を書きこんでゆきます。
  この掘り下げでは、具体的
な対策がとれるレベルまで進めます。

4.要因の確認
  出来あがった図で、漏れはないか、また特性と要因の関係が確かであるかを
  チェックし、
必要な修正や追加をして仕上げます。

5.重みづけ
  作り上げた特性要因図において、影響が大きいと思われる要因を選択します。
  選択では
  過去のデータや経験を基にします。選んだ要因は枠で囲むなどして
  目立たせます。

ポイント

要因は出来るだけ多くの人から、多くの要因を集めましょう。
 多くの意見によって先入観 などのない、幅広い意見が正しい要因を見つけられます。

中骨・小骨が多く出るものが良いものとなります。

要因を掘り下げるには「なぜ」「なぜ」を5回以上繰り返すことが良いといわれています。

 
出来あがった特性要因図は見えるところに掲示して、いつでも見て、不足している要因を
 追加してゆくことで完成度が上がります。

図例
テーマ:肥満解消の対策を見つける 



蝶ケ岳から見えた、北アルプス連峰


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